Preludia - Unofficial website for Rafal Blechacz

Blog

2013年1月16日水曜日

ヴィトルト・ルトスワフスキの生誕100年を祝って~クリスティアン・ツィメルマン

今週シンガポールに一泊の出張をした時のこと、夕方会議が終わって、夜の帰国便まで少し時間があったので、ホテルの近くを散策し、このポスターを見つけました。エスプラネード・コンサートホールの入口です。シンガポール交響楽団の2012/13の演目ポスター。クリスティアン・ツィメルマンが1月5日に、ルトスワフスキのピアノ協奏曲を、同オーケストラと演奏したことを知りました。

Straits Times のレビュー

今年はこのポーランドの作曲家 ヴィトルト・ルトスワフスキ (1913-1994) の生誕100年だったと思い出し、興味がわいて少し検索してみたら、ツィメルマンは今年何回か、このコンチェルトを演奏する予定であることがわかりました。



例;
1月20日 ルツェルン交響楽団、指揮:ジェームズ・ガフィガン @KKLルツェルンコンサートホール
1月24日 パリ管弦楽団 指揮:パーヴォ・ヤルヴィ @サルプレイエル
1月30日 フィルハーモニア管弦楽団 指揮:エサ=ペッカ・サロネン @ロイヤル・フェスティバルホール
2月6,7,8日 トーンハレ管弦楽団 指揮:デイヴィッド・ジンマン @チューリッヒ・トーンハレ
2月14,15,16日 ベルリンフィル 指揮:サイモン・ラトル @ベルリン・フィルハーモニーホール



ルトスワフスキがツィメルマンにこのコンチェルトを献呈し、世界初演は作曲家自身によって1988年8月のザルツブルク音楽祭だったとのこと(2008年11月、ツィメルマンがこの曲をマエストロ・チョン・ミョンフンと東京で演奏した際のパンフレットより)。

上記の何人かの指揮者やいくつかのオーケストラは、ラファウ・ブレハッチも共演したことがあったり、これから予定があったりします。デイヴィッド・ジンマンは2月後半にブレハッチとツアーをしますが、その直前にツィメルマンと3日通しで共演するのですね。ジンマンは今日本でN響と共演中。今日のブラームスのピアノ協奏曲(ソリスト:エレーヌ・グリモー)や先週のマーラー7番は、行かれたり、FMで生中継されたので、聴かれた方も多いのでは。
(サントリーはやはり音がいいですね。先週のマーラーももしサントリーだったら、と想像/妄想したりしました。マーラーでは音楽ファンの意見が賛否両論に分かれていたようですが、私はジンマンの、複雑さをわかりやすく提示してくれ、かつ繊細さやニュアンスある演奏が好きでした。)

2006年にブレハッチが初めてジンマンとチューリッヒで共演した際(その時はショパンの1番)のリハで、マエストロはトーンハレ管弦楽団に、ツィメルマンと祝祭管弦楽団の1999年の録音を聴くようにアドバイスしたそうです。ブレハッチはツィメルマンの若い頃の録音も聴いていて、1人のピアニストが年月を経て、どんな風に成熟していくのかわかる、と述べています。

「私の解釈は(ツィメルマンの録音に比べて)、良い意味で若々しいです。私は自分自身を表現したかったのです。(または、自分の解釈をしたかったのです。)ツィメルマンの演奏にどんな風に影響を受けたかを言うのはむずかしいですね。ルービンシュタインの録音からは、2曲とも、とりわけ第3楽章で確かに影響を受けたと言えます。他に、アルゲリッチやアラウの録音も聴いています。
(ブレハッチがショパンの協奏曲を録音したときのインタビューより、ポーランドにて、2009年)。

@ Hotel pod Orłem, 2009年7月