Preludia - Unofficial website for Rafal Blechacz

Blog

2012年8月16日木曜日

ブレハッチの鬼技術

English

ラファウ・ブレハッチの弾く、このハノン、最近ピアノを弾く方々の間で話題になっているのを目にします。

インタビュービデオ、ハノンは7分28秒頃。

彼が弾くと、ちょっと異次元のハノン。

ブレハッチの音の粒の揃い方は、一流のピアニストの方々の中でも特に素晴らしい~と、昨日、メッセージ交換していた、あるアマチュアピアニストの方がおっしゃっていました。

発端は、私がとある演奏会で、演奏会開場直前に耳にした、ブレハッチの弾くスケール。あまりにも粒がそろい、力強い音の超高速の物凄いスケールが、開いていないホールの中からどおーっと響いてきたので、一瞬何の楽器だ?という感じだったのです。

今でも演奏前に指慣らしにスケールやハノンを使うと言われているラファウ・ブレハッチ。思い出したのが、2007年10月に「ムジカノーヴァ」に掲載されたインタビューです。彼が子供の頃、10代の頃、どんな風に練習してきたのか、が主な話題でした。聞き手は真嶋雄大さん。

(小学校と並行して通ったビドゴシチのルービンシュタイン音楽学校にて師事した、ヤチェク・ポランスキー先生について)

「本当にすばらしい先生でした。最初はバッハから始まりました。プレリュードとフーガです。古典派ではハイドン、モーツァルト、ベートーベンのソナタを勉強しました。初コンチェルトはバッハのイ長調でしたね。テクニックを向上するための、短いけれど効果的な作品、例えばメンデルスゾーンの6つの子供の小品op.72や、指の運動性能に役立つエチュード、またポーランドの作曲家モシュコフスキーの小品をたくさん練習し技術の向上につなげました。」

他にも教則本は、チェルニー、クレメンティを使い、さらにハノンにも取り組んだ。現在ドイツ辺りでは、ハノンを使用する教師は少ないと聞くが、ブレハッチは現在も練習の最初には指慣らしとしてハノンに向かう。その後は並行してショパンのエチュードなどを与えられたが、・・・
(以上抜粋)











こうして、彼の技術の基礎が生まれたのでしょうか。海外のレビューなどを見ていても、素晴らしいとか奇跡のような、とかを通り越して、diabolical skill とか、devilish speed とか、ときどき呼ばれています。(悪魔の技能、鬼の速度。)

同じくムジカノーヴァ(2007年)の記事から
(ブレハッチが語る、思い出に残る恩師の言葉)

「指定されたテンポで弾くだけだと、ミスをしたり表現しきれないところがどうしても残ってしまいます。ゆっくりのテンポから、一つ一つの音を確かめて演奏することが大事。遅め、中庸、少し早め、などさまざまなテンポで弾けるようになってから、初めて本来のテンポで弾くようにしなさい。そうすることが、実は最も近道なのです。」(ヤチェク・ポランスキー)

そして最近のブレハッチの言葉(上記ビデオより)

「体系だった練習、毎日の努力、これを積み重ねることで、技術的な側面からは欠点なく作品をマスターすることができます。これによって、後に演奏で一番大切なもの、音楽作りが可能になります。様々な興味深いディテール、音の色彩、研究、などなどに入ることができます。・・・ イグナツィ・ヤン・パデレフスキは、90%が努力、6%が才能で4%が運だと言いました。僕もだいたい同じだと思います。」

*****
このウェブサイトに引用している画像・文章等は、著作権を有する所有者に属するものがあります。
このサイト www.blechaczinfo.com 独自の著作物を引用なさる場合は、事前に サイト管理人 にご相談くださいますよう、お願い申し上げます。