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2012年2月18日土曜日

ブレハッチの新アルバム「ドビュッシー・シマノフスキ」のレビュー、イギリスThe Telegraph


新アルバムには数多くのレビューが既に書かれています。
こちらは一番最新の、イギリスのThe Telegraph (The Daily Telegraphの電子版)に、2月17日にポストされた、ジェフリー・ノリスによるレビューです。

ブレハッチがシマノフスキをアルバムに含めたことには、母国ポーランドの論説では賛否両論が見られますが、このノリスのレビューはそういう聴き手の迷いを振り切るような爽快感がありました。

The Telegraphのサイト
Geoffrey Norrisについて,


(Quote)
2005年のショパン国際ピアノコンクールで全ての賞を受賞し席巻して以来、ポーランドの若手ピアニストラファウ・ブレハッチは、当然のことながらショパンのスペシャリストとみなされてきた。

しかし、彼のドイツ・グラモフォンでの録音は、2007年の「前奏曲集」、2009年の「ピアノ協奏曲」というショパン作品の間に、ハイドン・ベートーベン・モーツアルトのソナタ集も出している。

今回の荘厳なCDで、彼は再びショパンから離れ、ドビュッシーとシマノフスキのプログラムでショパンを棚上げにしている。更に、ドビュッシーでは、「ピアノのために」、「版画」、「喜びの島」という定番を取り上げたのに対し、シマノフスキでは、一般的な「メトープ」や「仮面」から離れ、代わりにかなり知名度の低い「プレリュードとフーガ嬰ハ短調(1905)」と「ソナタ第1番(1904)」に焦点を当てている。

@BBC3. Oct.25, 2011
共に初期の作品で、「メトープ」や「仮面」より10年も前に作曲されたが、シマノフスキのその後の音楽を特徴づけることになる激しく強烈な表現の萌芽が現れており、一方で、ショパンの遺産やドイツロマン派の伝統も受け入れている。

ソナタでは、シューマンの影響力や、スクリャービン的な趣、歓喜、和声の自由という特徴が見られるが、ブレハッチの演奏では、円熟し個性的な声部を引き出しており、力強い勢いのフーガから成る最終章や、スローな楽章の痛切な繊細さ、そして、構造の劇的な幅広さにも対応することによって、極めて確信に満ちた作品となっている。

このアルバムは、シマノフスキだけでも価値ある内容だが、ブレハッチのドビュッシーは、明快な色彩と、欠点なく重み付けをしたアーティキュレーションが素晴らしく、熟練し、創作力に富むタッチによって音楽の個性と心象を包摂している。

(Unquote)