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2011年6月29日水曜日

リサイタル・レビュー――ラファウ・ブレハッチ in コペンハーゲン

ラファウ・ブレハッチのコペンハーゲンでのリサイタル(6月27日)に関し、翌日に公表されたレビューから抜粋します。
オリジナルの記事はこちらから

レビュアーのChristine Christiansen は、2010年2月、ワルシャワでのショパン生誕200周年ガラ・コンサートでのヘ短調協奏曲の演奏ではシャイな雰囲気だったラファウ・ブレハッチが、今回、ショパンの演奏に全身全霊をこめ、極めて想像力に富む自由な音楽を造形した、との感慨を述べています。

「ヴルトゥオーゾ的なバラード1番を絶え間のない流れの中で形作り、エネルギッシュで斬新なポロネーズ1、2番も同様に前進する。」


「無造作な巻き毛と窪んだ目と大きすぎるスーツのブレハッチは、自分の持てる身体的能力をいかに鍵盤に伝えるべきか、熟知している。彼のタッチのパワーは凄い。高い姿勢とスポーツ選手的な腕、強力で敏捷な指を観察しほれぼれとした。これらは常に、ショパンの綿密に織られた、響きの良いパッセージを効果的に表現する。手に汗をかくので、ハンカチを取り出して鍵盤をぬぐった後、抑圧感のあるマズルカを滑らかに優雅に演奏した。・・・・」

Christiansenは、前半のプログラムについても、モーツアルトの「リゾンは眠った」で、繊細なニュアンス感覚を見せ、ドビュッシーの「喜びの島」では、熱狂的なテンポの中で、多彩なパステルカラーを、華奢な糸に紡ぐなど、興味深い点を指摘、あまり知られていない、シマノフスキーのソナタ第1番ハ短調を広めていることは賞賛に値する、としました。

「シマノフスキーのソナタは、ショパンとスクリャービンのロシア的要素を合せ持つ。特に、色彩豊かな終楽章は、様々な様式と雰囲気の砲撃を受けているようだ。」
(以上、抜粋)

「自分の持てる身体的能力をいかに鍵盤に伝えるべきか、熟知している。」というパラグラフ、まさにいつもそのように思っていることでした。それで思い出したのですが、この演奏家の多才さを可能にする、鍛え抜かれた技術と身体的要素に触れたレビューが以前アメリカで出たことがあります。読んでいると、ステージできびきび演奏する姿が見え、音色が聞こえてくるような気がします。
by ジョシュア・コスマン、「サンフランシスコ・クロニクル紙」、2008年5月11日、サンフランシスコのリサイタル・レビュー


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