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2011年3月29日火曜日

ボローニャから次はベルリンへ

ラファウ・ブレハッチは3月28日、イタリア・ボローニャでのリサイタルを成功裏に終了させました。アンコール2曲を弾きました。次は来月、4月7日、ベルリンのコンツェルトハウスでのリサイタルにのぞみます。
ベルリンやパリでの演奏会が、定例化してきたようです。

マドリッド3/22ローマ3/25で素敵なリサイタル・レビューが出ています。ベルリン4/7のプレビューもなかなか、です。

以下は、ローマのサラ・サンタ・チェチーリアでのリサイタル(3月25日)について、コリエレ・デッラ・セーラ紙に掲載された、ルイジ・ベリンガルディ氏のレビューです。

自然な感受性――ラファウ・ブレハッチ

昨シーズンに好評を博した、2005年のショパンコンクールの覇者、以後輝くばかりの世界的キャリアを築いているラファウ・ブレハッチが、期待どおりサンタ・チェチーリアに帰ってきた。

前半にモーツアルト、ドビュッシー、シマノフスキを持ってくる二元構成のリサイタルにて、若いポーランド人演奏家は最初から鍵盤上に鮮やかな指さばきを見せた。軽量感のある、雄々しい調子を愉しむ、茶目っ気とヴィルトゥオーソ性は、モーツアルトがパリに滞在中20歳の時に作曲した(原文通り)、変奏曲「リゾンは眠った」K264の特徴となっている。続くドビュッシー作曲「喜びの島」の演奏において、ブレハッチは豪奢な響き、明確な色彩感と効果的な音色で私達を圧倒した。ただ、ダイナミクスの対比を示す際、加速しすぎたきらいはある。多才なピアニストは、シマノフスキのソナタ第1番ハ短調作品8の演奏でも、同様の大胆さを発揮した。この曲は、この20世紀初頭に生きたポーランド人作曲家の作品の中では最も説得力を欠くソナタではないだろうか。それは途方もない複雑さ、多様なアイディアや楽器への姿勢が盛り込まれていることに加え、実際、この作曲家は独立したスタイルを模索している最中だった。

後半は雰囲気をがらりと変え、全曲ショパン。この才能、マルカティシモの音楽性、自発的・直接的なピアニズム、芳醇な音色で、ラファウ・ブレハッチは極めて自然に演奏した。私は体を乗り出していた。バラードト短調作品23の不安な始まりから、途切れることなく続く、様々な感情。並はずれた感受性を持つ若いピアニストは、作品26の2つのポロネーズ、作品41の4つのマズルカ、バラードヘ長調作品38の魅力的な特徴を最高度によみがえらせた。喜びの共感で幕を閉じ、2つのアンコールはもちろんショパン。
(End)

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「マルカティシモの音楽性(una musicalità marcatissima)」は、明瞭な歌い方、とか、もっと無難な訳の方がいいのかもしれませんが、マルカートという言葉を残したかったのです。初めてこのピアニストの演奏を聴いた時の新鮮感を思い出しました。1音1音の効果的な発音について、私はショパンのソナタ3番の2楽章を、「バイオリンを弓を半飛ばしにしてプレストで弾いている感じ」とか表現して、誰にも賛同されなかったのですが、ある同僚は、「ラファウさんらしさ」という話になったとき、彼の弾くモーツアルトのソナタハ長調について、
「流れる旋律なのに高速スタッカートの連続のように聞こえる
あの弾む感じや、全体的に弾む感じのことかなーと思った。うまく言えないけど。」
と言っていました。
私よりは、よほどうまく言っていると思います。


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