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2010年5月18日火曜日

コンセルトヘボウ・マスターピアニストシリーズでのブレハッチ―レビュー(オランダ)

5月9日、ブレハッチはアムステルダム・コンセルトヘボウのマスターピアニストシリーズで、2回目のリサイタルを弾きました。1回目は07年10月7日。コンチェルトも入れると、彼のお気に入りのこのホールでのコンサートは5回目となります。
以下は、アムステルダム最大の新聞De Telegraafに掲載された、Frederike Berntsenによるレビューです。オランダのファンであるヤンさんがわざわざ英語に訳して提供してくださいました。その和訳です。

ポズナン、2010年5月


ポーランド人マエストロのフレッシュな演奏

5年前、彼はワルシャワのショパンコンクールで優勝した。以来、ラファウ・ブレハッチは多くの重要なコンサートホールで演奏し、ドイツグラモフォンから何枚かのアルバムを発表した。日曜の夜、この若い才能はマスターピアニストシリーズ2回目のリサイタルを行った。

ピアノの学生にとって、コンセルトヘボウの大ホールでブレハッチを聴く、というのは絶対見逃せないだろう。わずか24歳でこれほどの才能。このピアニストにはテクニカルな限界は全くなく、舞台での演奏は感じがよく素晴らしい。良き聴き手としては、もう少し温かみとニュアンスがほしい、と思うところかもしれない。

モーツアルトのソナタk570では、彼はしっかりと手綱を握っていた。アダージョではより自由な演奏、一見シンプルなメロディにしなやかなラインと深い経験を喚起していた。ドビュッシーの「ピアノのために」では、冷静沈着なブレハッチのアプローチが、ときどき緩やかに塗った色彩や変化にとってかわった。アムステルダムのピアノシーズンのバッハといえば、パルティータはつきもの。既に今シーズンでは2番と6番の演奏があった。ブレハッチは1番を演奏した。

アムステルダム・コンセルトヘボウ
2009年7月2日
どのパルティータを選ぼうとも、いずれも美の奇跡だ。ブレハッチの解釈は良い意味でほがらかで、それは高速のテンポに表れ、バッハの音符の間の自然な静けさが幾分そこなわれていた。このポーランド人ピアニストは新鮮に、強烈なアクセントと類まれな感情表現で演奏した。ピアノ文学の宝石を扱うには、もう少しばかりの人生経験が必要だ。


ショパンのいくつかの作品は、彼の深く感じ取ったフレージングで響いた。バラード3番は比類ない演奏、また、魅力的な情熱がブレハッチのポロネーズの純粋な解釈を特徴づけた。人格と知性、水晶のように透明なタッチ。ラファウ・ブレハッチならではの能力である。
Frederike Berntsen