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2009年6月30日火曜日

オーケストラとピアノと会場

ピアノコンチェルトで、この3つは三位一体だな、と、ブレハッチのサンサーンスコンチェルト2番、(フランス国立管、指揮ファビアン・ガベル、5月14日パリシャンゼリゼ劇場)の放送を聴いて思いました。

ブレハッチのソロによるこの曲は、去年コンセルトヘボウとコンセルトヘボウで行った演奏しか聴いたことありませんが、こちらの方が数段いいと思いました。

パリの演奏が悪いわけではありません。ブレハッチの演奏に限っていえば、パリの方がメリハリがきいていて面白かった。1楽章のスローな部分を思いっきり歌っていたし、2楽章のお茶目な感じも彼の笑顔が見えるよう。3楽章冒頭のの快速は、これぞブレハッチ、で心地よかった。会場の響き方にあわせていたのだろうか、3月の同じ会場でのリサイタルのときも同様の感想を持ちました。パリの観客も大喜びでした。

オケもよく鳴っていました。随分ソリストをフォローしてくれていた印象。でもソリストとの親和性は、やはりコンセルトヘボウが数段上です。各パートが応分の役割を果たしバランスがとれた美しい全体を描き出すこのオケの音は、ブレハッチのピアノの洗練度、粒度、高潔さ、みたいな部分とレベルがぴたっと合うのです。そしてアムステルダムコンセルトヘボウという会場の音の良さ。ここでの演奏は、音楽を単なる音の響きというもの以上にアップグレードさせ、神秘性を与えます。

(コンチェルトでの指揮者の重要度は、私はよくわかりません。今回のパリについては、ガベルはソリストとオケとの異なる長さのベクトルの間でとまどっていたようにも感じました。)

何がいいたかったかというと、ラファウ・ブレハッチはショパンの2つのコンチェルトを演奏するにあたり、この相性がぴったりで彼のインスピレーションを最大限に引き出してくれるオケと会場を選んで、本当に正しい決断をしたのだと思いました。
アムステルダムでのレコーディングが、心から満足できる素晴らしい演奏となりますように。  



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