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2009年5月16日土曜日

ブレハッチのピアノと、スペイン・ポーランドでの報道表現

スペイン人は大きな言葉を使ってたいそうな表現をする人たちだと思っていました。
ラファウ・ブレハッチのスペインツアー(09年4-5月)のレビューでも、ふむ、と思える表現が、ちらほら見られました。

「彼は間違いなく、21世紀のピアノ界のスターになるだろう。」
フリアン・カリーヨ、ラ・コルニャでのサンサーンス協奏曲のレビュー

「彼は、’戦場のピアニスト’の主人公がドイツの将校を感激させたのと同様、聴衆の心を捕らえた。」
フリオ・マルデ、ラ・コルニャにて

「ラファウの現在のクオリティを見るならば、このまま成長すれば、彼はグローバルな現象になる。」
レオポルド・センテロ、ポンテベドラでのサンサーンス協奏曲について

「貴重な真珠のような、アポロンのピアニズムが身についている。」
ホアキン・グスマン、バレンシアでのベートーベン協奏曲第4番について


「ベートーベンの協奏曲第4番は、オケがソロピアノを覆い隠したり、近代のピアノの場合は逆にソロがオケを隠したり、
大変むずかしい曲だが、演奏者の素晴らしい資質によって、この問題は解決した。
ラファウ・ブレハッチは4日前のリサイタルで見せた偉大な成功を、再確認させる演奏をした。」
ブロトンズ・アルフレッド・ムニョス、バレンシアにて

最後のムニョスは、特に派手な表現は使っていないのですが、
彼が4日前のリサイタルについて書いたレビューが、厳し目の見解だったにもかかわらず、
この協奏曲のレビューでは、「4日前のリサイタルは大成功」と述べているので、
「そうか、はしゃいだ表現はしない人なのね。」と納得しました。

全体的に、スペインでは、じっくりと演奏を聴き、細かいところまで評価している、
という感じのレビューがいくつかあったな、という印象です。
意外と落ち着いた感じでした。


私はポーランド人の性格とかポーランド語の表現の特徴は、他の言語に比べるとなじみが少なく、あまり知りません。
しかし、5月14日、ブレハッチがパリのシャンゼリゼ劇場で演奏したサンサーンス協奏曲第2番については、
ポーランドの多くのメディアが、「にぎやかに」報道しました。
ニュースネタは皆同じ通信社(PAP)のものを使っていて同じなのですが、
タイトルを変えることで個性を出していました。

「ブレハッチ、フランスの聴衆を拉致(心を捕らえた)」Wprost 24他。



「ブレハッチ、フランス人をノックダウンし、ひざまづかせる。」Gazeta.pl.Wiadomości他。


Gazeta.pl.Wiadomościでは、
この写真に「ラファウ・フリデリック・ブレハッチ」というタイトルをつけていました。
フランス語のFrédéricでなく、ポーランド語のFryderykです。

(写真自体は、2005年にグダンスクで撮られたもので、今回のパリとは無関係です。)



「ラファウ・ブレハッチ、パリを征服」Rzeczpospolita他。

「ブレハッチ旋風がパリを席巻」ポーランドラジオ

など。

内容は、ブレハッチに関する部分は、拍手や歓声が長く続き、ブレハッチはアンコールを2曲(ショパンのプレリュードとマズルカ)弾いたこと、
観客の中に、「戦場のピアニスト」のポランスキー監督がいたこと、
あとは、コンクールとその後の各国での演奏経験、DGとの契約、CDといった一般情報です。

今回のパリについてのポーランドのメディアの反応は、去年1月のパリ・リサイタルデビューや、
他のイタリアやドイツのなどの重要都市での演奏会の時より広い感じがします。
(ザルツブルク音楽祭を除く。) 



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