Preludia - Unofficial website for Rafal Blechacz

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2015年6月25日木曜日

故郷のナクウォ・ナト・ノテチョン、ビドゴシチで演奏/ アムステルダム・シンフォニエッタと室内楽/ シャンゼリゼ劇場でブラームス

ブレハッチは、6月18日、生まれ故郷ナクウォ・ナト・ノテチョンの教区教会にて演奏会を開催。バッハ、ベートーヴェン、ショパン。2005年のショパンコンクールからの10年の振り返りと、彼にとって最も近しい聴衆のために。




「平和なオアシス。ナクウォはいつもそんな場所でした。ここに帰り、ここの静けさを愛し、家族や友人と過ごす。アーチストとして次の演奏という課題に取り組むために、とても大切なことです。」(ラファウ・ブレハッチ)←このビデオは残念ながら日本では見られません。

聴衆の中には、幼い頃彼の才能を発見したヤン・アンジェイチャク神父や学校の先生方も。
教会に入りきらない人々のために、大型スクリーンを外に設置。

6月20日は、ビドゴシチの@ 殉教者の元后聖マリア 教会にて演奏。

これら2つの教会で、彼は長きにわたりオルガニストとして奉仕しました。


この10年の間、彼は517の演奏会を開くため、100万キロ以上の旅をしたとのこと。

2つの演奏会の写真記事がたくさんあります。         
                             ☆ (インタビュー audio 今後の計画も)
                                                               ☆ (別のインタビュー audio)
                                                               ☆ (聴衆への感謝の言葉)



Express Bydgoski



















******
5月末から6月始めにかけ、彼はアムステルダム・シンフォニエッタと室内楽で共演しました。モーツァルトのピアノ協奏曲第23番。

5月30日  ムジークヘボウ、アムステルダム   pic
5月31日    Tivoli Vredenburg, ユトレヒト           pic
6月2日       ツォルフェアアイン、エッセン           review  pic
6月3日       ヴルツブルク・レジデンツ            review  review
6月4日       ヴィクトリア・ホール、ジュネーブ       review
6月6日       Petr Bezruc Cultural Centre, チェコ   review   ビデオ  ポーランド領事館


オランダのRadio4で、ジュネーブでの演奏会をオンデマンドで聴くことができます。
8月末ごろまできくことができます。

ドイツ、ヴルツブルクでの演奏、ウェブ放送予定。7月23日午前 01:05より 



** このモーツァルト、10年前の彼の演奏をきいたことのある方は、随分変わった、と思われるかもしれません。

写真


シンフォニエッタとのリハ風景。

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5月6日、RBはブラームスのピアノ協奏曲第1番でロッテルダムフィルハーモニー管弦楽団と共演しました。指揮は、ヤニック・ネゼ=セガン。シャンゼリゼ劇場にて。



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彼の次の来日は2017年である、と招聘事務所がようやく公表してくれました。
(6月30日追記)


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彼の2014年10月NY州でのリサイタルがウェブで公開になります。
日本時間で、8月10日午前7時より。

WMHTから。
(8月3日追記)


2015年6月24日水曜日

ベートーヴェンピアノ協奏曲第2番


演奏:チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
指揮:ミヒャエル・ザンデルリング (デイヴィッド・ジンマンがインフルのため代振り)
ピアノ:ラファウ・ブレハッチ

(2013年2月、チューリッヒのトーンハレにて)

2015年4月30日木曜日

ローマ、ドイツでのリサイタル

ローマとドイツの3都市でのリサイタル

photo credit: ruprecht.de


4月20日    ザール音楽祭 @ルードヴィヒ教会、ザールブリュッケン      

4月22日    パルコデッラムジカの聖チェチーリアホール、ローマ

4月24日  ハイデルベルク音楽祭 @Kongresshaus Stadthalle (タウンホール)、ハイデルベルク

4月27日   @Alte Oper (旧オペラ座)、フランクフルト


Pictures:  Rome   Rome   Heidelberg

Previews & Reviews:  Saarbrücken (audio, interview included)
                                  Rome    Rome   Rome  Rome
                                  Heidelberg   Heidelberg
                                  Heidelberg (by Clavisora)  Thanks!

登録が必要な記事:  Il Foglio, Rome, interview,   Saarbrücken, review


RBは今期このあと、モーツァルトピアノ協奏曲第23番による欧州ツアーと、彼を育てた2つの町、ナクウォ・ナト・ノテチョンおよびビドゴシチの教会での演奏会を予定しています。


写真




2015年3月5日木曜日

イタリアで2つのリサイタル

3月3日 @ミラノヴェルディ音楽院

Program page        Program leaflet (PDF)

Luca Chierici 氏によるレビュー、ilcorrielemusicale.itに掲載
"Polish aura in Milan.  The pianist confirms his talent"

Review on fuoridallorbita
"Great interpretation by R. Blechacz

photo credit:ilcorrieremusicale.it
聴衆の方の写真

プレビュー記事



3月2日 @ボローニャのマンゾーニ劇場

Program page

聴衆の方のブログ記事
大学の先生です。

在ミラノのポーランド人の方々による、お写真
ミラノではいつも彼の演奏に見える方々です。
まもなく論文を書き終える予定で、今年の秋にディフェンスの予定、と語っていた、とあります。
ドクター・ブレハッチの誕生ですね。
30歳までに学業のめどをつけたい、と、以前インタビューで語っていましたが、その通りに実行されているようです。


*****

彼の地元からのニュースです。
4月18、19日に、RBの生誕地であるナクウォ・ナト・ノテチョンで、青少年のためのピアノコンクールが開かれます。 Niepubliczna Szkoła Muzyczna I Stopnia w Nakle nad Noteciąという地元の音楽学校の主催で、ラファウ・ブレハッチは名誉後援者となっています。昨年4月に1回目のコンクールが開かれ、今年は2回目とのことです。





2015年2月25日水曜日

音楽〜人生で最も美しいもの

「集中してコンサート活動に打ち込む10年でした。(...)忙しいけれど、幸せな時を過ごしました。」
ショパンコンクールの優勝からの10年を振り返るラファウ・ブレハッチ。

「幸いなことに、音楽がいつもそばにありました。これは人生で起こりうる、最も美しいことでした。音楽は自分を裏切らず、傷つけず、人生のどんな時にも、一緒にいてくれました。」

プレスリリース (Wyborcza.pl)

pics


ポーランド大統領府のプレスリリース

iPhone だと、トップページに飛ぶようなので、こちらがURLです。
http://www.prezydent.pl/aktualnosci/ordery-i-odznaczenia/art,1423,order-odrodzenia-polski-dla-rafala-blechacza.html



オケのFBでも



2月24日、ラファウ・ブレハッチはワルシャワで5年ぶりの演奏を行いました。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調。

演奏:ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、指揮:ヤチェク・カスプシク

program page

演奏会の前半は、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」
休憩をはさみ、後半にブレハッチが登場しました。

ピアノ協奏曲の後、喝采にこたえて、アンコールを2曲。
ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」から2楽章
そして、あの、ショパンのマズルカ作品56-2


演奏後、ブレハッチは、ポーランド復興勲章(騎士十字勲章)を授与されました。ポーランドの文化・芸術・国際交流等で功績のあった人が受ける勲章とのことで、大統領の代理として、大統領府のJacek Michałowski 氏から受け取りました。演奏会には、大統領夫人が出席なさったとのことです。


Jacek Marczyński氏のレビュー、Rzeczpospolitaに掲載

(.....) このピアニストは常に古典様式の規律を守り、感情に流されることはなかった。ラファウ・ブレハッチのピアニズム において、おそらくこれが最も重要な特徴なのだと思う。彼は変わったことや予想外のことをして、聴き手を驚かせるようなことは全く好まない。(.....)


下の写真は、演奏会をききにいったポーランドのファンの方からのプレゼントです。素晴らしい演奏でした、と。
前回11月のポズナンも行かれた由。



























2015年2月20日金曜日

ウィーンコンツェルトハウスにて

ウィーンコンツェルトハウス (大ホール) にて、2015年2月16日
バッハ、ベートーヴェン、ショパンのプログラム。
アンコール:ブラームス間奏曲作品118-2、ショパン前奏曲作品28-7


photo credit: Klassikblog.com
 Katharina Wappel氏によるレビュー、Wiener Zeitung紙
"Pathetique, soulful beauty"


***
ウィーンでは、去年5月に学友協会で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を、ウィーン交響楽団と3日連続で演奏しました。ウェブ放送を聴かれた方も多いことでしょう。RBは、「この名声あるホールで、ウィーン交響楽団・指揮のアルティノグルと演奏できて、本当に嬉しかったし、聴衆の反応もとてもすばらしく報われる感じがした。」とのことでした。

ウィーン在住の葉っぱさんのブログ(5/14)  (5/16) 
(面白い・・)

葉っぱさんが書いている、楽章の間に拍手が出てしまったら演奏家はどう感じる?という部分、RBの場合ですと、確か前々回の来日中、ショパンのワルツ作品34の時に、1曲目のあと勢いで拍手が出てしまったこと、何度か見た記憶があります。彼は立ち上がって軽く会釈していたと思います。切り替えて集中しようとしたのかな、と思ったりしました。彼の集中力が凄いため、1曲が終わっても拍手できない場面もありました。
本番でなく、某国で公開リハの時、曲はショパンの2番でしたが、楽章が終わるごとに盛大な拍手が起きていました。ポーランド系の方もたくさんいて、温かさに満ちた雰囲気でした・・・


同じウィーンでも、コンツェルトハウス大ホールでの演奏は、2010年12月以来5年ぶりでした。前回はショパンのコンチェルト第1番を演奏。生気あふれる演奏だったと記憶しています。大ホールでのリサイタルは、今回が初めてでした。(2007年に小ホールでデビュー)。

Konzerthaus, Dec. 2010
RBの名が異様に大きい(^_^)







2015年2月5日木曜日

英国、スペイン、ルツェルンでの演奏会

ラファウ・ブレハッチの、2015年に入ってからの演奏会記録です。

1月8日
ロンドンウィグモアホールにてリサイタル。ロンドンのソロリサイタルは2010年12月のエリザベスホール以来、ウィグモアホールは2009年4月以来、とても久しぶり・・。

「ベートーヴェン好きの皆さん、好きな演奏は数々あるけれど、ブレハッチの悲愴は比べ物にならない。次元が違うのよ。」ツイッターより (Suzannah Lipscombさん)

Poised and elegant pianism from Rafal Blechacz 
在ロンドン音楽ライター後藤菜穂子さんの演奏会レビュー。
後藤さんは2007年のRB来日パンフレットに、同年春の彼のウィグモアデビューのレビューを執筆されました。思い出に残るレビューでした。

聴衆の方が撮った写真

アンコール: Brahms’s A major Intermezzo Op 118 No 2.
.

from my trip there in 2010















ロンドンの後、英国の2ヶ所でリサイタル。ともに、小規模ながら、音響と雰囲気の素晴らしい会場だったそうです。

1月13日 サザンプトンのターナー・シムズ・コンサートホール  

1月15日 ケンブリッジ大学のペントハウス・カレッジ・シアター 

photo credit: Chopin Society UK

1月29、30日は、スペインのパンプローナにて、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37を、ナバーラ交響楽団と共演しました。指揮は現在同オケの音楽監督を務めるアントニ・ヴィト。ヴィトとの共演は、ワタシの記憶が正しければ、2012年5月のプラハでの、ベートーヴェン4番以来…。ヴィトは自分にとってガーディアン〜守護神と、以前インタビューで語っていたことも。

 会場のBaluarte
 program page

photo credit: Orquestra de Navarra, アンコール2曲。
オケのツイッターより、別の写真

演奏を賞賛するレビュー by J. Óscar Beorlegui. 
"Brilliant pianist and magical conductor"


2月4日、ルツェルンにて、ルツェルン交響楽団と、モーツァルトピアノ協奏曲第24番ハ短調を演奏しました。指揮はジェームズ・ガフィガン。2012年12月に、やはりLSOと、ベートーヴェン2番で共演しています。

大好評だった前回のルツェルンでの演奏を、昨年RBがギルモアアーチスト賞を受賞した際、審査員の1人であるLSOの芸術監督が語っていた記事を思い出しました。LSO側のたっての願いで、彼との共演が実現した、といい、ブレハッチ氏の協調的な態度に感銘を受けたという。。

”いきなり現れて、「僕はこのコンチェルト得意だから。いい演奏会になるね。」というのではなく、「皆で一緒にこの音楽にとりくもう。一緒に曲を理解して、僕たち独自の解釈をつくっていこう。」と考えるソリストに出会うのは、好ましい”。
NYタイムズ、2014年1月)。

同じプログラムが5日にも行われます。5日は演奏会のあと、ブレハッチのソロリサイタルも予定されています。オールショパンブログラム。










「ありがとう、LSOとラファウ・ブレハッチ。今週はシューマンとモーツァルトで心洗われるようだった。」(指揮者のジェームズ・ガフィガン


コンサートのレビュー by Neue Zurcher Zeitung紙
"Perfect Balance - The pianist Rafal Blechacz in Lucerne".
有料です。


** 放送予定
2月8日20時より(イリノイ時間)、ショパンのスケルツォ第3番等。2014年ギルモア国際キーボードフェスティバルより。








2014年11月21日金曜日

ポズナンでのスタンディング・オベーション

ラファウ・ブレハッチは11月21日夜(現地時間)、ポーランドのポズナンで演奏しました。

ベートーヴェンピアノ協奏曲第3番ハ短調
演奏:ポズナンフィルハーモニー管弦楽団
指揮:アントニオ・メンデス

Program page



4年半ぶりとなるポズナン(およびポーランド)での演奏、ポー国のファンは3年近く前から、楽しみに待っていました。(彼がインタビューで予定を公表していたのです。)前日のリハーサルは、公開リハーサルの形となりました。たくさんのプレビュー記事が書かれました。

演奏に先立ち、RBがインタビューにいくつか応じています。

インタビュー【ビデオ】 wtk.pl

Interviewer Anna Plenzler

Interviewer Marek Zaradniak

久しぶりのポーランドでの演奏について、ベートーヴェンのコンチェルトの重要性、この曲を演奏した2012年のコンセルトヘボウでのトレヴァー・ピノックとの出会い、ギルモアアーチスト賞を受賞して、今後のアルバムや演奏曲について、などなど。

RBのインタビューは金太郎飴で毎回あまり大差がないのですが、いくつか新しい話題もあり、自国語だからでしょうか、同じ話題でも細やかなニュアンスで語っているような印象があります。

かつてワタシはこのブログを純粋なファンの視点から始めました。すぐにポーランドなどのファンの方が呼応してくれて、各国の記事などをシェアしてくれるようになりました。チャットしながら楽しくブログしていました。その後ブログの視点が変わってしまいましたが、サイトの目的は、音楽家ブレハッチのプロフェッショナルな活動を伝えることで、これは最初から一貫しています。

しかし新譜の発表や演奏会予定等の活動は、さまざまな関係者のビジネス等の利害がからむ企画でもあり、公式筋の公表まで待つ、等、確認が必要な複雑な事柄がたくさん出てきて、むずかしく感じるようになりました。

ともあれ、当時のことはとても大切な思い出です。
久しぶりのポズナンでの演奏に、こうしたファンの方々への懐かしさや感謝の気持ちが湧いてきました。

おそらく、演奏後、さまざまな記事やレビューなどもたくさん書かれることでしょう。。

次回のポーランドでの演奏は、2015年2月24日、ワルシャワにて、同じベートーヴェンのコンチェルトになります。

演奏:ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、指揮:ヤチェク・カスプシク(アントニ・ヴィトの後任)

******
演奏会の記事が出ました。(演奏風景やスタオベの写真が数枚見られます)。スタオベに応え、RBはアンコールとして、ブラームスの間奏曲、ショパンのポロネーズ(英雄)とプレリュードを1曲弾いたとのことです。(11/22追記)  

↑演奏会を聴きに行ったポー国のファンの方々からの情報も含め。

photo credit gloswielkopolski.pl

別の記事です。リハの写真が見られます。   

こちは演奏会の別の写真  カデンツァ?アンコールの英ポロ?と想像です。

オーケストラのウェブサイトでもたくさんの写真

*****
放送予定です。2014ギルモアキーボードフェスティバルよりRBの演奏
ミシガン州の現地時間です。日本では平日の昼なので、きける人は少ないとは思いますが・・
(ドイツのクラオタさんからの情報)


Listen Live at 8 PM  (Michigan local time)
http://wmuk.org


December 2, 2014    Chopin: Three Mazurkas, Op. 63

December 9, 2014    Chopin: Scherzo No. 3 in C-sharp Minor, Op. 39 and other piece

January 27, 2015     Beethoven: Piano Concerto No. 3 in C Minor, Op. 37
                            Kalamazoo Symphony Orchestra
                            Conductor: Raymond Harvey


2014年7月6日日曜日

ブリュッセルにて、インタビュー


ラファウ・ブレハッチが、6月2日、ブリュッセルでリサイタルを開いた折に、ベルギーのFM Brussels にアップされたインタビュー(Audio) があり、その日本語です。

目新しい発言があるわけではないのですが、久しぶりの声とインタビューということで。

(1回聞いただけの、ややアバウトな訳です。)


FM Brussels ウェブサイト、インタビューの音源

(引用)
はい、僕は哲学を学んでいます。何日か前ですが、ポーランドのトルンにあるコペルニクス大学でちょっとした講義を行いました。とても面白かったですよ。学生や教授達とのミーテイングで、僕は音楽作品の解釈という文脈での作品のロジックとアイデンティティについて話しました。

―あなたが講義なさったのですね。

ええ(笑)、僕が講義しました。

―すべて、音楽とあなたの研究につながっているのですね?

音楽の哲学、美学、形而上的音楽について、ということで、たくさんの作品を例に説明しました。たとえば、バッハの音楽、それからショパンの作品も何曲か使いました。興味深い内容で、ピアノ作品や解釈について、自分にも役にたちました。

―ということは、ご自身が演奏する作曲家の伝記も読むのですか?

そうですね。ときには・・例えば作曲家の弟子にあてた書簡なども読みます。ショパンコンクールの前、2005年以前に、ショパンの手紙を集中して読んだのを覚えています。自分の作品についての興味深い助言を弟子にあてて書いたものです。それから僕はベートーヴェンの手紙も読みましたが、特定の作品を独自の方法で演奏する場合、とても参考になります。

―コンクールで有利に働いたでしょうね。他のコンテスタントが読んでいない手紙を読んでいたわけですから。

それだけではありませんが。練習もたくさんしなければなりませんでしたよ。


(音楽)
―ショパンはあなたの人生に大きな位置を占めていますか?

もちろんです。ショパンのおかげで、僕は世界中で演奏することができるのですから(笑)。

音楽教育を受け始めた頃、僕は古典派音楽、古典的様式に焦点をあてていました。ドイツ・グラモフォンでの2枚目のCDは2008年にリリースとなりましたが、古典派音楽をテーマとしたものです。ハイドンのソナタ、そしてモーツァルト、ベートーヴェン。古典派の様式は、僕にとってとても重要なものですが、ショパンにとっても重要でした。ショパンの初期の作品のいくつかは、古典派の様式にのっとっています。ショパンはモーツァルトのオペラをとても好んでいました。大きなインスピレーションを得たのです。(音楽) 僕にとっても、大きなインスピレーションです。

―すると、例えば、ドンジョバンニを聴くことが、ショパンを演奏する助けになる、というと言い過ぎでしょうか?

そのとおりです、もちろん。ショパンの音楽にもベルカント、美しい旋律がありますね。正しい様式をつくるには、正しいアプローチが必要です。もちろん様式は異なります。(ショパンは)ロマン派の様式ですね。しかし、ここに、古典的なものとのつながりを感じるのです。

(音楽)
―あなたと、ショパン音楽のこうしたつながりによって、2人ともポーランド人だからこそ、あなたはこれほど弾けるのだ、と人はいいます。

そうですね。マズルカやポロネーズといった、典型的なポーランド舞踊の音楽を演奏するときは、助けになります。しかし、ご存知のとおり、ポーランド人以外にも数多くの様々な演奏家が、ショパンのマズルカやポロネーズを素晴らしく演奏します。ですから、音楽作品の解釈で最も重要なのは、芸術に対する感性だと思います。アートに対する直感ですね。直感力があるからこそ、アーチストは作品に対する独自の見方とか、マズルカやポロネーズのポーランド的な雰囲気をつくることができるのです。

(マズルカなどには)典型的なポーランド的リズムがあります。それからメランコリーともいえる感情・・・これが、ショパンのノクターンやマズルカ、そしてポロネーズでも部分的にで聞こえてきます。

―ということは、あなたな少しばかりメランコリックな人物、でしょうか?

メランコリックな人間にならざるをえないこともありますよ。ショパンのマズルカやノクターンに集中しているときは。でも、コンチェルトやエチュードを弾いているときは、喜びを強く感じることになります。ショパンがこうした曲を書いた頃は、彼にとって喜びにあふれた時代でした。コンチェルトや最初のエチュードの頃です。ですから音楽解釈のためにはあらゆる感情のパレットを持っておく必要があります。人は人生の中でとても面白い感情をいだくことがあるので、作曲家の感情の中に入り込んで、それを再構築するのです。

(音楽)
時々、聴衆によって特別な雰囲気がつくりだされて、それを感じることで助けられる瞬間があります。スタジオの中ですと難しいですね。1人だけで、楽器とマイクがあるだけで、演奏会と同じ雰囲気をつくらなければなりません。演奏会の方が自然です。こういう雰囲気でも不可能ではありませんが、比較するとむずかしいです。

―では、聴衆の前でライブで演奏する方が、好きですか。

ええ、演奏会と、それからライブ録音も好きです。

―あなたの仕事には静けさが必要ですね。勉強もそうでしょう。静けさを得るのはむずかしいのではないですか。ホテルのロビーでは外でロックコンサートがあったりします。どうやって静かな環境を手に入れるのでしょう。

僕はポーランドの小さな村に住んでいます。国の北西部にありますが、音楽にとりくむには、とても良い環境です。大きな都市だと、静かなちゃんとした環境を見つけるのは大変でしょう。僕は村に住んでいますので、自分の家で練習し、仕事しています。とても良い楽器を持っています。スタインウェイのモデルBですが、これで、自分の色や陰影をつくることができます。音色を研究すること、これは音楽で一番大切ですから。旅をするにはヨーロッパの中心にいた方がずっと便利でしょうね。スイスとかドイツの南部とか・・(ブリュッセルとか?) ええ、もちろんブリュッセルとか・・今は両親、妹と一緒に暮らしていますが、将来は別の場所に住むことも考えています。でも今はポーランドに住んでいて、ポズナンの良い空港からそれほど遠くもありません。フランクフルトやパリとの接続も良いですよ。それから、ヨーロッパでは、いつもは車で移動しています。

―飛行機は好きではないのでしたね。

そのとおりです。空港もだめです。空港は騒々しいですし、セキュリティチェックもあまり良くないし、複雑なこともあります。荷物で、悪い経験が、―なくなってしまったことがあります。ですから、車で移動するほうが好きですし、独立している感じがあります。いつでも好きなときに、どこででも止まることができますし、便利です。ここブリュッセルも車できました。

―今ではヨーロッパの高速道路地図は全部覚えているのでは?

はい覚えています。そういう意味で、最高の国はドイツですね。速度制限がありませんから。ブリュッセル、ベルギーでは制限がありますが、大きな国ではないので当然だと思います。つまり、ずっと安全な国です。

―道路が悪いとよく文句を言われますが、そうでしょうか?

そうでもないです。大丈夫です。もっと大変な道路の国もありますよ。
(引用おわり)



*****

最近、評論家のO氏が、他人のブログの文章の盗用、Wikiのコピペで文章を作り、O氏の文章を掲載した新聞社と出版社が謝罪文を出したことが話題になっていましたが、考えさせられました。被害にあった方は堂々とメディアに抗議し、謝罪文の掲載まで頑張られました。


私も数年にわたり、ある人物から同様の被害に繰り返しあったことがあります(O氏の件と同じ出版社)。私が日本語に翻訳したものがコピペ的に組み合わされ、記事が捏造されました。ファンが偽りの記事を本物と信じて読む、というのは、耐え難いことでした。そのことで私は何年もの間苦しみ続けたのですが、ーー騒ぎを起こすことで演奏家に迷惑がかかることを恐れて、沈黙してしまったのです。


これは良くなかったと、悪いことは悪いことなのだと、被害者が直ちにしかるべき対応を法律と良心に従ってとるべきでした。矢面にたつことを恐れずに、善悪の区別はつけるべき・・そういう努力をすることで、世の中は少しずつ良くなるはず・・・教訓です。(その後、遅れながらですが、とるべき対応はとらせていただきました)。また、1ファンにすぎない自分が何か書くことによって、そういう行為を誘発してしまったことについても、反省しました。